鍾会、こんな風に言われてたの巻

裴令公(裴楷)は、夏侯太初(夏侯玄)の人となりを評して、こう言いました。

「粛々として廟堂に入るかのようで、敢えて威儀を整えようとしなくても、自然に威儀を正してしまうかのようだ」

さらに、このように言ったとも言われています。

「夏侯太初に会うと、琅々と玉の触れ合う音を聴くようで、礼楽の器具や楽器が目に浮かんでくるようだ。鍾士季に会うと、武器庫を見ているようで、ただ矛や戟が立ち並んでいるかのようだ。傅蘭碩(傅嘏)に会うと、広々としていて、備わらないものなど何もないかのようだ。山巨源(山涛)に会うと、山に登って下界を見るようで、幽然とした深遠さを感じる」

…第一級危険人物。



「賞誉8」より。
ステキな鍾会評です。私はコレを見て笑いました。ちなみに、鍾会以外に名前が挙げられた3人は、いずれも人格者として評判の高かった人たちです。山涛は「竹林の七賢」のひとりです。

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